時間が経った古い血液のシミの落とし方。プロの染み抜きと洗濯方法を教えます! 23.05.20  (更新: 

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時間が経った古い血液のシミの落とし方。プロの染み抜きと洗濯方法を教えます!

「子供が服に血をつけてしまった」「思わぬ怪我で服に血がついた」「生理中に経血でショーツが汚れてしまった」などなど、血液のシミが服や布団についてしまうことってありますよね?

なかなか落ちない汚れの代表格とも言える「血液のシミ」ですが、きちんとポイントをおさえて洗濯すれば落とすことができるんです!今回はガンコな血液シミの落とし方をご紹介します。

血液が付着したら、まずはすぐに水洗い!

血液のシミは普通に洗濯してもなかなか落ちません。 薄くなることはあっても完全に落ちることはなく、厄介な汚れの一つです。

血液のシミ取りで一番大切なのは「すぐに水洗いする」こと。 血液は水溶性のため付着してすぐ水で洗えばかなりキレイになります。
ただしここで気をつけたいのは「水の温度」。温かいお湯で洗えばキレイに落ちそうな気がしますが、血液のシミをお湯につけると、血液中のタンパク質が固まって落ちにくくなり逆効果なんです。
血液の汚れを落とすときは必ず30度以下のぬるま湯か水を使って洗うようにしましょう。 また、もし血液の汚れが落ち切らないまま乾燥機にかけると、その熱で血液中のタンパク質が固まってしまうので十分注意して下さい。

外出先などですぐに洗うことが難しい場合は、乾いた布かティッシュなどで血をふき取ってから、濡らしたハンカチやウエットティッシュなど、濡れたもので叩きながら汚れを移し取るように落とします。
この時、シミの内側から叩いていくと輪ジミになる場合があるので、叩く時は外側から内側に向かって叩くようにするといいでしょう。

時間が経った古い血液のシミ取り方法

血液のシミは付着してすぐに洗えばある程度簡単に落とせますが、時間が経てば経つほどタンパク質が変化して取れなくなります。 しかしそんなガンコな血液のシミも、少し手間をかけて「シミ取り」すればキレイに落とすことができます。次にいくつかオススメの血液のシミ取り方法をご紹介します。

まずは洗剤を直接塗布してつまみ洗い

水洗いで落ちない場合は洗剤を使って洗ってみるのも一つの手です。 ただしシミ取りをする際はまず洗濯表示を確認してください。 軽く水洗いする程度なら問題ないですが、洗濯機で洗う場合は「洗濯機で洗濯できるか」を確認してから洗うようにしましょう。
水洗いができない衣類を無理に洗濯機で洗濯してしまうと、生地を傷めたり、型崩れの原因になってしまいます。 洗濯表示タグに「家庭での洗濯禁止」のマークが付いている場合は、クリーニング店へお願いする方が無難です。

選択表示を確認して家庭で洗濯できるものであれば、まずはシミに直接洗剤をつけて、その汚れをつまむようにして洗ってみましょう。
洗剤は粉末だと汚れに染み込みにくく落ち方も今ひとつなので、液体洗剤がオススメです。

洗剤+つまみ洗いだけでは落ちない時は、台所用洗剤(中性洗剤)と歯ブラシを使います。血液の成分であるタンパク質は酸性なので、酸性とアルカリ性の中間である中性洗剤、つまり台所用洗剤が効くというわけです。
シミのついた衣服の下に古タオルなど汚れてもいい布を敷き、台所用洗剤をつけた歯ブラシでシミを優しく叩くように落とします。下に敷いたタオルに汚れを移すようなイメージですると効果的。
洗剤と歯ブラシで叩き洗いなんて服を傷めてしまいそうですが、強力な洗剤や漂白剤を使うよりも衣類にかかるダメージは少ないです。

洗剤だけで落ちない場合は漂白剤でシミ取り

それでもシミが落ちない、時間がたってしまった場合は漂白剤を使ってシミ取りしてみましょう。
漂白剤には塩素系・酸素系・弱酸性・弱アルカリ性・液体・粉末など、その成分や状態によっていろいろな種類があります。

【漂白剤の種類】

漂白剤には、 「塩素系」(液体状)、「酸素系」(液体状、粉末状)、「還元系」(粉末状) の3種類がありKAO社の「ワイドハイター」が有名です。
酸素系漂白剤には酵素が含まれている場合があり成分表示で確認できます。 酵素が含まれていると金属染料などが使用されていると化学反応で色が抜けたり繊維を傷める原因になります。
また、いずれの漂白剤も「水洗不可」表示のあるの衣類や金属製のボタンた付いた衣類には使用できません。
塩素系と還元系は色柄物の衣類には使用できないので、 一般的な食べこぼしの汚れやインク、黄ばみ黒ずみ、血液のシミなどは酸素系漂白剤を使用します。
鉄錆びの汚れや塩素系漂白剤による黄ばみができた場合は、還元系漂白剤を使います。

血液のシミ取りには「酸素系」「弱アルカリ性」「粉末タイプ」の漂白剤がおススメ。
これは酸素系漂白剤に含まれる成分が血液を脱色する作用があり、アルカリ性はタンパク質の汚れ=血液の汚れに強く、粉末タイプの漂白剤は同じくアルカリ性の性質を持っているため。この組み合わせが血液のシミに効果的なんです。

ただしこの時も、シミ取りをする前にまず色落ちしないかチェックが必要。衣類の素材や色によって漂白剤を使うと色落ちしてしまう場合があるからです。シミ取りをする衣類の目立たない場所に漂白剤を付け、しばらくおいてみて色落ちしないか確認してから、漂白剤を使うようにしましょう。

色落ちのチェックをして問題ないようなら漂白剤でシミ取りをしていきます。漂白剤を使ったシミ取りには「部分洗い」と「つけ置き洗い」の2つの方法があります。

まずは「部分洗い」。シミの範囲が広くない場合や、濃いシミの場合はこの方法を試してみましょう。やり方は台所用洗剤と歯ブラシを使った洗い方とほぼ同じ。
シミのついた衣服の下に古タオルなど汚れてもいい布を敷き、漂白剤ををつけた歯ブラシでシミを優しく叩くように落とします。輪ジミにならないよう、外側から内側に向かってタオルに汚れを移すようなイメージで。
ある程度シミが落ちたらあとはいつも通り洗濯機で洗濯して終了です。

もう一つの「つけ置き洗い」は、シミの範囲が広かったり、それほど濃くない場合に有効な方法。水か30度以下のぬるま湯に漂白剤を溶かして、そこにシミのついた衣類をつけてしばらく置いておきます。
ただしあまり長くつけ置きすると衣類を傷めてしまう可能性があるので、つけ置きは2時間までにしましょう。また手荒れの原因になるので、肌の弱い方はゴム手袋をつけるなど取り扱いに注意してください。

漂白剤を使った方法についてはこちらも参考にしてください。

洗剤以外で落とす方法

上記でご紹介した方法以外にもいろいろなアイテムを使ってシミ取りすることができます。それぞれ特性があるので、シミの状態に合わせて試してみてください。

マジックリンを使う

お掃除用の洗剤として有名な「マジックリン」。実はこれもシミ取りに使うことができます。マジックリンには「アミラーゼ」という成分が配合されているのですが、アミラーゼはタンパク質を分解する働きがあるので血液のシミにも有効なんです。
使い方はシミのついた部分に水を染み込ませて湿らせてから、そこにマジックリンを吹き付けます。そのまま置いておくとシミが落ちていくので、しっかりすすいで普段通り洗濯します。

大根おろしを使う

少し変わったところでは「大根おろしを使う」なんて方法も。大根おろしにはジアスターゼという成分が含まれていて、これがタンパク質を分解して血液のシミを落としてくれます。
使い方は大根おろしをガーゼやハンカチなどで包み、シミをトントンと数回叩くようにして落とします。シミが落ちたらすすいで洗濯機で洗濯します。ここでポイントになるのが「おろしたてを使う」ということ。
ジアスターゼは酸素に弱く時間が経つと効果が薄れるので、おろしてすぐに使うようにしましょう。

血液・タンパク質汚れ専用洗剤を使う

洗剤や漂白剤以外で血液のシミに効くのは「血液・タンパク質汚れ専用の洗剤」。使い方はこの洗剤を溶かした水の中にシミのついた衣類を1~3時間ほどつけ置きした後、普段通り洗濯するだけ。
洗剤と同じ感覚で手軽に使用できる上に放置して変色してしまったシミにも効果的なので、忙しい方にぴったりの商品です。
ただし一般的な洗剤に比べて割高なので、コストパフォーマンスはあまり良くないかもしれません。諦めかけていたガンコなシミなど状況に応じて使うのがいいかもしれませんね。

セスキ炭酸ソーダを使う

セスキ炭酸ソーダは「炭酸ナトリウム」と「重曹」の中間のような性質を持つ無機化合物。キッチン周りの油汚れや皮脂汚れなどに効果的で、環境にも優しい成分であることからエコな住宅用洗剤として知られています。
水に溶けやすく洗浄力がある上に手に優しいので、普段からお掃除用に使われている人も多いようです。実はこのセスキ炭酸ソーダ、血液のシミに効くアルカリ性なので、掃除だけでなくシミ取りにも有効なんです。
しかも面倒な下準備が必要なく、いつもの洗濯に入れるだけというお手軽さ。具体的には洗濯機の水30Lに対して大さじ2杯のセスキ炭酸ソーダを入れるだけ。あとは普通に洗濯して終了です。すすぎも1回でOK。

また洗濯しただけでは落ちない場合は「つけ置き洗い」する方法もあります。ぬるま湯3Lくらいに対して大さじ1杯のセスキ炭酸ソーダを入れ、そこにシミのついた衣類をつけ置きします。色落ちする可能性があるため、つけ置きする時間は2時間までにしてください。

いろいろと準備する手間がない、血液汚れ専用の洗剤よりもコスパがいい、環境にも優しい、といいことずくめなセスキ炭酸ソーダ。ただしガンコな汚れは落とし切れない場合もあり、その時は他の方法を試すしかありません。
とはいえ掃除など他の用途にも使えるので、お掃除用品の1つとして常備しておくのもいいかもしれませんね。

布団やマットレスなど洗濯機で洗えないものはどうする?

ここまで洗濯できる衣類のシミ取りを見てきましたが、布団やマットレス、イスやソファといった家具や車のシートなど、洗えないものに血液のシミがついてしまった時はどうしたらいいんでしょうか?

まず古いタオルなど汚れてもいい布を水かぬるま湯で濡らし、シミの部分をつまみながら汚れを抜き取ります。汚れてすぐや少量のシミなら水だけで落ちる場合もあります。
もし水だけで落ちない時は、シミの部分に洗濯洗剤(液体タイプのもの)か中性洗剤を少しだけつけて、同じく布でつまみ取るように汚れを落とします。シミが取れたらもう一度濡れた布で汚れと一緒に洗剤をきれいに拭き取ります。

それでもシミが落ちない場合は「重曹」を使ってみるのも一つの手です。セスキと同じく掃除から洗濯まで幅広く使える重曹。血液のシミ取りにも効果的なアイテムです。
濡らした布でシミの部分を叩いて軽く汚れを移し取ったら、重曹小さじ1と水100mlを混ぜた「重曹水」を綿棒などでシミによくなじませます。30分ほど置いたら濡らした布で優しく拭き取って終了です。
重曹水を作る時の注意点は、重曹は水に溶けにくいので溶け残らないようしっかり混ぜること、湿気を吸収して固まりやすい性質があるため1週間ほどで使い切ること、この2点。

またいずれの方法もシミ取りの後は水分を拭き取り、風通しのいい場所でしっかりと乾燥させましょう。水分が残ったままだとカビの原因になってしまうことがあります。

シミ抜きしても落ちない汚れはクリーニングに出すのもアリ!

これまでご紹介した方法でもキレイにシミが取れない...そんな時はクリーニング屋さんにお願いしましょう。
家庭でできるシミ取りの方法はいくつかありますが、きれいに落ちないからと何度も繰り返していると大事な衣類を傷つけることになってしまうので、クリーニング店に依頼するのがおすすめです。
もちろんインクやペンキ、墨汁、カビなどの汚れは洗濯のプロのクリーニング店でも完全に落とすのは難しいですが、 実はしみ抜き技術はクリーニング店によってかなり差があるんです。

特に今人気の宅配クリーニングのサービスは自宅いながら申し込めて、集荷、仕上がったら自動的に届けてくれるので、とても便利。
古い血液のシミなど一般的に落とすのが難しいシミは、宅配クリーニングの クリーニングモンスターを利用するのがおすすめです。
クリーニングモンスターでは、不入流(いらずりゅう)という独自のシミ抜き技術と 美白法という技術で古い血液シミでもよく見なければわからないほどに除去できます。

クリーニングは当然料金がかかってしまいますが、時間や手間がかかること、買い換えるよりも大切に長く使うためにクリーニングに出すというのも選択肢の一つにしてみてください。

(※本ページはプロモーションが含まれています。)

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